谷口綾子,宮川雄貴,石田東生
土木学会論文集H,70(1), pp.54-64, 2014
本研究では,インタビュー調査を基に,東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の輸送担当者の取り組みを題材とした物語を作成した.そして,土木・交通を学んでいる大学生,及び東京都職員にその物語の通読を要請し,物語が読者の東京都へのシビックプライド,愛国心,ナショナリズムに与える影響を検証した.その結果,本研究で構築した物語が,東京2020大会の誇り度を醸成させること,東京都へのシビックプライドとナショナリズム醸成に一定の効果があること,学生に対しては「東京2020大会輸送チームの取り組み」に対する誇り度を醸成させることが示された.また,東京2020大会とその輸送チームの取り組みは,東京都へのシビックプライドのうち「忠誠的愛郷心」因子の源泉であること,東京2020大会は「愛国心」因子の源泉であること,が示された.